2015年04月06日

「私はスーパー人工知能を不安に思わない」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "Why I Don’t Worry About a Super AI" の日本語訳である。



私はスーパー人工知能を不安に思わない Why I Don’t Worry About a Super AI

[この文章は、ジャロン・ラニアーがエッジに投稿した記事に対する私のコメントである。]


私がスーパー人工知能を不安に思わない理由

新しい技術については、それが及ぼす影響に基づいて考えるのが賢明である。ジャロン・ラニアーやその他の、人工知能(AI)に警鐘を鳴らす人たちの善意は、私も理解している。しかし、AIという難問に対する彼らの思考方法は、不安に依存しすぎていて、今までに得られた事実に基づいていない。私は4項目の反対意見を提示したい。

1.AIの進歩は指数関数的ではない。

2.AIの性能に満足できなければ、人間がAIのプログラムを作り直せばよい。

3.AIが自分自身でプログラムを作り直すのは、多くのシナリオの中で最も可能性が低い。

4.不安をあおるのでなく、良い機会だと考えたい。

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posted by 七左衛門 at 22:10 | 翻訳    

2015年02月02日

「エイリアン・インテリジェンス」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "AI, or Alien Intelligence" の日本語訳である。



エイリアン・インテリジェンス AI, or Alien Intelligence

2015年、ジョン・ブロックマンによる今年の質問は、「考える機械についてどう思いますか?」だった。これに対して、私は「人工的エイリアンと言えるかもしれない」と回答した。私の回答全文を以下に再掲する。

------------

考える機械を作るときに最も重要なのは、その考える方法が人間とは異なるということである。

進化の歴史における偶然によって、人間は地球上で唯一の知能を持つ生物種として暮らしている。そのせいで人間の知能は特異だと考えがちだが、それは正しくない。人間の知能は特異ではない。人間の知能は知能の集合体であるが、それは宇宙に存在しうる多様な知能や意識の中では、ごくわずかな片隅を占めているにすぎない。既知の他の知性と比べて、より多くの種類の問題を解決できるので、人間はその知能を「汎用的」と呼びたがる。しかし、人工の知性が次々と作られるにつれて、人間の思考は少しも汎用的でないことに気がつく。それは多様な思考の中の一つに過ぎない。

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posted by 七左衛門 at 21:41 | 翻訳    

2014年12月27日

「インフォメーション」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "The Information" の日本語訳である。



インフォメーション The Information

今月のワイアード誌で、私はジェイムズ・グリックと対談して、グリックの新刊について話を聞いた(訳注:原文発表は2011年3月)。まず、その記事の抜粋を示す。その後に、未公開対談の一部を掲載する。

情報はあらゆる所を流れている。電線や遺伝子を通じて、また、脳細胞やクオークを通じて流れている。今ではどこにでも存在するように思われているが、つい最近まで、情報とは何か、あるいは、情報がどのような役割をするか、私たちは全く知らなかった。科学作家ジェイムズ・グリックは、新刊『The Information(邦訳:インフォメーション―情報技術の人類史)』の中で、人間の生活の中で情報の役割が拡大していること、そして、新しい技術の速度や量、重要性が増加し続ける理由を実証している。


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(チャールズ・バベッジとジェイムズ・グリック。生き別れの双子?)

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posted by 七左衛門 at 21:27 | 翻訳    

2014年11月30日

「新しいアイデアに反対しない」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "The Least Resistance to New Ideas" の日本語訳である。



新しいアイデアに反対しない The Least Resistance to New Ideas

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(1850年頃、米国G.F. Nesbitt & Co., printerによる)

何年も前に、サンフランシスコ・クロニクル紙が次のような短いコラムを掲載した。記者がインドを旅行したとき、ニューデリーで滞在したホテルの従業員に、自分はサンフランシスコ・ベイエリアから来た、と言ったところ、従業員は「おお、世界の中心ですね」と答えた。どうしてそう思うのか、と尋ねると、「世界の中心とは、新しいアイデアに反対しない場所のことだから」と言った。

サンフランシスコと未来志向との特別な関係について、これ以上の表現はないだろう。私の経験によれば、次の言明は真実だと思われる。新しいアイデアが湧き出る一人当たりの件数は、現時点では、地球上のどこよりもサンフランシスコ・ベイエリアが多い。

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posted by 七左衛門 at 18:06 | 翻訳    

2014年10月30日

「ビットが欲するもの」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "What Bits Want" の日本語訳である。



ビットが欲するもの What Bits Want

デジタルのビットにも生涯がある。ビットは人間の役に立っているが、人間はビットのことを何も知らない。ビットが本当は何を欲しているのか? 四つの異なるビットの身の上話を紹介しよう。

(A)
最初に登場するビット(ここでは「ビットA」と呼ぶ)は、キヤノン5D Mark IIカメラのセンサーで生まれた。ニューヨークでベビーカーの黒いプラスチックの取っ手をかすめた光線が、カメラのレンズに入って、大きめの切手サイズの小さな板に焦点を結んだ。鈍く虹色に光るその表面には、2100万個の長方形のくぼみがある。ベビーカーのハンドルの白く輝く部分から飛んできた光子は、カメラの中で赤緑青がモザイク状に配置されたフィルターを通過し、赤の画素番号6,724,573の微小な穴に入る。カメラの外で写真家がシャッターボタンを押すと、赤の画素番号6,724,573は、そこに到来した光子の個数を数える。さらに、隣接する緑と青の画素と比較して、とらえた色を計算する。画素番号6,724,573は、15個の新しいビットを生成する。その一つが我らのビットAであり、この画素が純白であることを示すのに一役買っている。

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posted by 七左衛門 at 22:15 | 翻訳    

2014年09月29日

「テクニウムの判定基準」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "The Technium Test" の日本語訳である。



テクニウムの判定基準 The Technium Test

私たちの小さな青い惑星の他にも、宇宙には千億個以上の銀河があって、それぞれに千億個の太陽があり、それぞれに数え切れないほどの居住可能な惑星がある。宇宙の中で、知覚のある生物が生息して独自の高度な技術を発展させている惑星を、何らかの方法で少なくとも1個、調査することができたとしよう。その惑星で、複雑な物体を発見した場合に、それが生物なのか、それとも創作物なのかを見分ける方法があるだろうか? ある特定の事例について、それが生まれながらの生命体なのか、それとも生命体によって作られた極めて高度な機械なのか、区別できるだろうか? どのような枠組みを使えば、「自然の」進化と、技術による進化とを識別することができるのか? その惑星の起源や最初の生活形を知らない場合に、その惑星における技術と生命体との差異について、何か特別な熱力学的または情報的な手がかりがあるのだろうか? 私としては、そのような判定基準は存在しないと思っている。

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posted by 七左衛門 at 22:37 | 翻訳    

2014年08月21日

「今からでも遅くはない」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "You Are Not Late" の日本語訳である。



今からでも遅くはない You Are Not Late

Internet1.jpg


1985年、ほぼ何でも好きなドットコムのドメイン名を手に入れることができた時代に、あなたが起業家だったとしたら、どんなにすごいか想像できるだろうか? あらゆる名前が使えるのだ。短い名前でも、カッコイイ名前でも。希望するドメイン名を申請するだけで良い。料金を払う必要もない。このすばらしい状況が何年も続いた。1994年に雑誌ワイアードの記者は、mcdonalds.com が未登録であることに気づいた。そこで、私たちの勧めに従って、その記者が自分でドメイン名を登録して、マクドナルドに譲ろうとした。しかし、同社のインターネットに対する無知ぶりは滑稽なほどで、その話がワイアードの記事になった。その少し前に、私はabc.comが未登録であることを発見したので、ABCの最上階の役員室にいる経営陣に向けて、デジタルの未来に関する講演をしたとき、ここの地下室にこもっている頭の良い計算機オタクに自社のドメイン名を申請させるべきだという話をした。でも、彼らはそうしなかった。

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posted by 七左衛門 at 20:54 | 翻訳    

2014年07月21日

「プラットフォームは商品に優越する」

著者:ケヴィン・ケリー ( Kevin Kelly )
訳 :堺屋七左衛門


この文章は Kevin Kelly による "Platforms Trump Products" の日本語訳である。



プラットフォームは商品に優越する Platforms Trump Products

テクニウム(訳注:文明としての技術)における一般的な傾向として、商品の販売からサービスの販売への長期的な移行がある。ジェフ・ベゾスは、以前から、キンドルは商品ではなくて、読み物へのアクセスを販売するサービスだと言っている。この差異は、もうすぐアマゾンが電子書籍の「読み放題」プランを導入することで、さらに明白になるだろう。読者は、個別の本を購入する必要がなくなる。そのかわりに、ネットフリックスでの映画と同じように、あらゆる本(当初は60万点)を購読する権利を得る。有料会員は、(最終的には)紙の本も入手できるようになる。アマゾン・ブックスは、商品ではなくサービスである。名詞ではなく動詞なのだ。

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アマゾンのKindle Unlimited(キンドル・アンリミテッド)書籍購読サービスのテストページ

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posted by 七左衛門 at 21:24 | 翻訳    



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